Pecoの考えゴトBlog💭

不定期でブログを更新するバンドマンです!

Long Sleep Trip - The World is Mine 本人が歌詞解説

※解説の前に、音楽や歌詞の解釈は人それぞれです。あくまでも、これを書いた当時18歳の僕がそう解釈した、という事にしておいて下さい。

歌詞解説を書いた経緯等はこのブログの最後に記載してあります!それではどうぞ!↓

 

 

 

この曲を解説する前に、哲学の話をしなければなりません。

 


The world is mine(ザ・ワールド・イズ・マイン)

意味は「世界は俺のもの」

 


別にお前のものじゃねーよ。と。

 


でも“自分のもの”ではない根拠なんて、この世に存在しないんですよね。

誰も説明できないんです。この世界の存在を。

 


僕は哲学が大好きでそういうことをよく考えたりする。

あなたも夜ベッドの上で考えたりすることがあると思うけど、僕は基本いつも独りなので授業中とかもいつも一人でそんなことを考えている変態なのだ。

 


もしかしたらこの世は全て自分が作り出した記憶の中のモノでしかない……?

それだったらどう思う?悲しい?それとも「この世界でなんでもできる!」って思える?

でもその真実は本当か否か誰にもわからない……。

きっとこれからもわからないんだ……。

 


また別の話をさせて欲しい。

この世は全て“思い込み”で成り立ってると思うんだ。

どういう事かと言うと、もしあなたが「自分はクズ人間だ」って考えてるのであればあなたは「クズ」になる。だってあなたがそう“思い込んで”いるからだ。

 


「私は勉強ができない」「私は人見知りだ」「私は誰にも必要とされない」

 


そうやって“思い込む”ことによって自分で線引きしちゃってるんだと思うんだよね。

自分の人生を。

まぁ、それはまた別の話なんだけど、要するに人生って思い込み次第だよねって話。

 


つまりこの曲の主人公は「この世界は自分のものだ」と思い込んでるわけだ。

 


ここまではいいかな?

 


別にこの世界が誰のものかなんて知らなくていいことだし別に誰のものでもいい。

誰のものでもある必要は無いし。

てかみんなのものでいいじゃん。

でも“自分のモノ”だと思うと、現代社会の色んな憂鬱な気持ちが少しだけ楽になる。

少なくとも僕はそう思うんだよね。

何か嫌な事があった時や、緊張する場面に遭遇した時は「この世界は俺のもの!!」って心の中で呪文のように唱えてる。

 


思い込みを“ポジティブ”に変換してる。

 


結構危ない奴でしょ?

 


それを踏まえた上で曲解説に戻ろう。

 


現代の僕らって生まればかりの頃、もしくは幼少期の頃は好きなだけ泣いて、好きなだけ遊んでたよね。その頃はまさに世界は自分のモノのようだった。

 


でも大人になるにつれ、なにかに忖度したり、同調圧力に応じたり、だんだん世界は自分のものではなくなっていった。

いつの間にか“誰かの世界”を生きていくはめになってしまったんだ。

 


僕、思うんだよね。人間って結局子供がいちばん賢くて、大人になるにつれ、みんな狭いコミュニティーの中で“社会”というものに洗脳され、心のどこかで苦しみながら微かな一瞬の幸せに騙されながら生きていくんだなぁって。

 


そうやって「大人」になってしまった人達、

その小さなコミュニティに嫌気がさし、自ら命を絶つ人々……。

 


それが現代社会の実態。

 


ただ、そんなメッセージを淡々と歌にするのは僕の役割じゃないと思ってる。

てか、今までの名曲がそんなことをたくさん歌ってきてくれた。

「自分らしくいよう」とか

「希望を叶えよう」とか

そんなこといつの時代も散々歌われてきたしこれからも歌われ続ける。

でも僕らしい言葉で、どう伝える?

わかりやすく、かつ自分らしく。

それを考えた挙句、こんな歌詞ができた。

 


クレヨンで描いた世界地図が髭の地理学者に破られてしまったんだ。

「そんなことをする暇があったら数学や地理の勉強をしなさい」と大人は言う。

主人公は、そんな子供の夢を壊す“大人”達の元を離れ、旅に出ることを決意。

そんな中「いつからかこの世界は僕のものじゃなくなった」と呟いてます。

 


次の「窓からの景色」というのは、その部屋からしか見えない固定された世界のことを指しており、まだ外の世界を知らなかった主人公にとってはその“景色”こそが世界の全てだったのです。

「椅子を少しずらすだけでこんなにも綺麗な夕日がまた見れるなんて」というのは、フランスの作家、操縦士のアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる「星の王子さま」に出てくるワンシーンを歌っている。

というのも、この曲自体その本に影響されて作っている部分もある。

 


星の王子さま」という本は子供向けに作られてはいるけれど、大人にも深く刺さる名言やストーリーがある。

 


僕はこの星の王子さまの絵本版を小さい頃から読んでて、最近になってまた読んだんだけど、すごく突き刺さった。子供の頃に読んだときより意味がわかって、とても心に突き刺さった記憶がある。

 


そして物語に登場する王子さまはまだ5歳くらいの子供で、小さな星から地球へやってきた。

 


小さな惑星では一日がとても短い時間で終わってしまう。夕日も一瞬で終わってしまう。でも王子さまの星は小さいから、椅子を少しずらすだけでまた綺麗な夕日が見れるんだ!

 


っていうシーンがある。

ただ、この曲の主人公は「窓からの景色」が世界の全てなので、そんな事実は周りからすれば、どうってことないのです。

でも主人公はこの事実を「はやくこの事を君に伝えなきゃ!」と目を輝かせています。

 


次の、この本棚は大人の言葉よりも世界を知ってるよ。は大人のくだらない結果論や不安の煽りなんかよりも、書にある理想論や夢の方が価値がある。というのを歌っています。

それなのに酒を飲んでだれてもつれて愚痴や過去話を淡々と話す大人たちにうんざりします。

 


「そんなの無理だ」「できるわけないじゃん」

 


挑戦をしてこなかった大人たちによる言葉によって今日も子供たちの理想や夢がどんどん潰されていくことにもうんざりしているということを歌っています。

 


主人公はそんなことを思いながら、靴を履いて、旅立ちます。

 


そして主人公は、自分では描くことができないほどの美しい景色に出会った。それは自分の部屋の窓から見える夕日よりも綺麗だった…。

描けないのは知らなかったから。

 


大人でさえも知らない事を主人公は知ってしまったのです。

 


それは世界の秘密?

宇宙の根源?

 


それはなんでもいいのです。

自分で行動し、何かをみつけ、学ぶ。

子供の好奇心とやらは大人には負けません。

 


要するにこの曲で言いたいことは……、

 

 

 

大半の大人は「できない」と決めつける。

でも大人だって昔は子供だった。

 


子供の頃に大人から「そんな馬鹿な真似はやめて勉強しなさい」と言い続けられその子供が大人になるにつれ、諦めるのが上手になり、嘘が上手になり、いつしか自分の可能性さえ見つけられないまま大人になって。

 


そんな挑戦をしてこなかった、いや、夢を見続けることを許されなかった大人たちが子供に「そんな馬鹿な真似はやめて勉強しなさい。」

そしてそんな子供たちも、

 


時が経って。

 


すぐに大人になって。

 


 


なぜ二本足で歩ける?

 


なぜ言葉を話せる?

 


なぜ今、生きてる?

 


それは赤ちゃんの頃「できる!」って“思い込んだ”からだ。

 


できないことなんかないよ。

 


自信をなくしたその瞬間から、この世界は君のものじゃなくなる。

 


負けるな。

生きていて辛いことがあっても、それは無限大の宇宙の中の地球という星の中の小さな国の中の小さなコミュニティの中で、どうしても周りが見えなくなってるだけ。

 


君が“そう思い込めば”できないことなんかないよ。

 


だって生まれたときから、

 


世界は君のもの。

 


-------THE WORLD IS MINE

 

 

 

以上が「ザ・ワールド・イズ・マイン」の解説でした。

 

楽曲を作ったアーティスト本人がその楽曲の歌詞の意味だったりを解説するのは野暮だと思う。僕もそう思います。

 

っていうか、今読むと相当イタいなぁ。。共感性羞恥が。。

でも18歳の自分の言葉って貴重だよね。読んでて救われる部分もあった。

 

当時、バンドを組み始めて作詞作曲を僕がやり出した頃、バンド経験がない僕に、当時のメンバーから「作った歌詞の解説を毎回添えて欲しい」という要望があった。そのメンバー曰く、「売れる歌詞には"共感性"と"物語性"が必要だ」ということらしくて、それは今でも僕もそう思ってる。

ただあの時は"バンドとして売れること"にみんなでフォーカスしてたから仕方ないけど、今思えばメンバーにすら歌詞の種あかしなんてしたくないね。抽象的な感情をどうにか言葉で羅列して音に乗せるかだろう!

バンド経験なかったからそんな事言えなかったけど。

 

そんなこんなで、そんな時期に作り始めた僕の、いやLong Sleep Tripの名作「The World is Mine」の歌詞解説も残ってたわけだ。

でもその当時のメンバーに見せずじまいで当時のバンドは解散。Long Sleep Tripはその後に結成したのです。

 

一人のメンバーには解説を見せたが文章が厨二くさいと指摘され、その通りだと思いました。でも彼女に見せたら絶賛してくれたので、ブログに公開しました。()

個人的にもこの歌詞解説は割と良い感じなぽいことを書けたと思っててお気に入りです。